大阪桃谷でプロが教える少人数制の和食料理教室(日本料理)

プロが料理するちょっとしたコツ、そのひと手間が、料理を劇的に変えています。

魚のさばき方と処理について

講師の中野龍一です。

今年も残すところ、あとわずかの月日になりましたね。
私にとって、この1年もあっという間に過ぎ去ろうとしています。

教える側と、教えを乞う側と言えど、皆様の料理への熱意のおかげで教室が運営、そして存続出来ていることに心より感謝しております。
残りの月日も全力で、生徒様に料理のポイントを押さえた授業、そして日本の食文化を継ぐ者として、心をくだいてまいります。

さて、今日は魚のさばき方、そして処理について
1年を通して生徒様を見させていただいた私の眼で書きたいと思います。

まず、下処理について。

ウロコを取る。魚によっては頭の部分を使う料理もあるので鰓(エラ)も取り除かねばなりません。
その後、腹を割り、腸(はらわた)を取り出し、魚の中心の中骨に沿って、包丁を軽くガリガリとして、血合いを取れやすくして、ササラを使ってきれいに取り除き、さっと水洗いをして布巾やタオルなどで水気をよく拭き取ります。
ここまでが水洗いです。

この水洗いまでの作業が苦手な方が多いと思われます。
ウロコは飛び散るし、魚の鮮度が悪ければ腸(はらわた)は臭うし、血は飛ぶし、まな板は汚れるし(まな板は表と裏を使い分けましょう)、使ったタオルは汚くなるし(魚用タオルを作り、普通のタオルとは分けて使いましょう)・・・。
この手間がわずらわしいだけならともかく、少なからず魚に対する知識もいります。これらの事も相俟って面倒くさい、と思うのです。

しかし、千里の道も一歩から。
その道の先に、努力した貴女だからこそ出来るおいしさがあるのです。

この水洗いが数種類の魚で手際良く出来るようになれば、魚料理の基礎は50%の出来になるでしょう。

そして次に魚をさばく(おろす)作業に入っていくわけですが、これは知識ではありません!
数と種類をこなし、医者のように触診により魚の身質や骨の固さや形、出来れば関節などを自分の手や指に記憶させる事が大事なのです。それにより、包丁の動きがスムーズになり、キレイに3枚におろせるようになると、後はそれらの応用だと思ってください。(特殊な魚を除く)
ここまでで魚料理の基礎は80%になり、「さぁ、この魚をどう料理するか?」と思うようになります。

残りの20%の内、10%は腹骨をすき、中骨を断つ、中骨を抜く作業です。ここまでくると魚料理の幅がとてつもなく上がります。

最後の10%は・・・そうですね・・・

この10%がプロの料理人が出来ることなのです。

皮を引き、お造里や薄造り、洗いなど小串に切ったり、観音開きにしたりと自分の思い描いた料理にしていけることが残りの10%だと思います。
魚料理には、全ての工程にある程度の修練が必要です。

魚料理のポイントは、なるべく丁寧にウロコや血合い、小骨を処理してあげる事、魚の臭みを取り除くこと。魚の鮮度が良いに越したことはありませんが、「花に10日の紅は無し」のごとく、いつも新鮮な良いものが手に入るとは限りません。それらの鮮度と身質に合った料理法を選択する事です。

そして魚料理の隠れたポイントは御箸にあります。

私も修行時代には、よく師匠に注意されましたが、昨今では日本人であっても箸使いがあまり上手じゃない人もいます。子供だとなおさらです。
だから、作る側が食べる側の人に配慮して作るのが魚料理(料理全般)です。
日本でも世界中でも、日本料理の中で鮨(すし)が流行る訳が、ここまで読まれた方にはお解かりいただけますね。

魚料理を美味しく感じさせるには骨を出来る限り排除してあげる事です。魚は肉と違い、種類が豊富で味もそれぞれ多種多様です。少しの技術と知識で、家庭料理のマンネリ化の解消になるでしょう。

煩わしさのその先に、魚料理の真価があります。
コラーゲンはもとより、DHA、ビタミン、たくさん食べてももたれず翌朝身体が軽いこと、料理法によっては作り置きして味が良くなるなど様々、数え上げたらきりが無いほどです。

皆様も面倒くさがらず、心にぬくもりを持って魚料理に取り組みましょう。
いつかきっと魚の方があなたに応えてくれるはずです。

今日はここまで。

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